母親が出先で倒れて、明日でもう3年になる。
救急搬送され、大手術をしてから命は取り留めたが、重度の後遺症を背負い「生きてても何も楽しみがない」と言われた。
どんな回答をすればよかったのか、
未だ僕は分からない。
くたびれた身体を癒すため、銭湯に寄って、
入浴後に脱け殻状態でスマホを触っていた。
するとテレビから小田和正の歌声が聞こえた。
そうか。「クリスマスの約束」か。
母が好きな番組だった。
そこから連想が始まり、明日で母が倒れて3年経ったこと、辛辣な言い方をすれば脱け殻みたいになってしまったことを思い出した。
今の母親は、記憶能力こそあれど、何かに感動したりすることがあるのかどうか怖くて聞けない。
少なくとも、本人の口から聞いた覚えは一回もない。
結局愚痴になるけれど、人生は短いのに人が辞めまくる田舎の会社に3年もいる理由を考えていたら腹が痛くなってきた。
何でわさわざ自分から「何も楽しみがない」ような状態に人生を規定してしまうのか。
もう。逃げるチャンスは少ないぞ。