140字では書けない

アラサー異常独身男性

記憶の変容

授業で書いたレポートを貼り付けて、ブログ更新←

 

記憶の再構成

記憶とは過去の再現ではなく、現時点における過去の再構成である。と学んだ。

というのも思い出す(検索する)ときに出てきた記憶にスキーマが追加されるわけである。例えば、ある人が何回も話した武勇伝は、少なくとも思い出して話した回数だけ再合成された記憶となっている。

実は私はこの内容とほぼ全く同じと思われることを既に怪しい自己啓発本で知っていた。その本は「過去に縛られるのはやめろ。過去は変えられる」と書いてあった。もちろん過去の事実を変えられるといっているわけではない。

著者曰く、我々が過去と思っているものは多くの部分が過去の事実に対する「解釈」であり、その解釈は現在の状況によって対比され、書き変わる、だそうだ。

これは私たち学生には馴染みある事柄ではないかと思う。

私たちが受験の失敗などを「マイナス」と解釈している場合、失敗しなかった未来への妄想が必ずセットになっている。だが、この解釈は固定されたものではない。考えてみると、失敗しなかった自分、もう一方の道に進んだ自分、という妄想は大抵「今」よりも恵まれていることを前提に妄想が膨らんでいる。これは私たちが現在「マイナス」に思っていることがスキーマの材料となり、検索された過去の出来事に対する現時点での「解釈」を、

スキーマと整合性が取れるような形で強化or再構成されているにすぎないのではないだろうか。

 

だから今が幸せだと思っているとそれに都合のいいように過去の記憶が変化するのだ(失敗したけど結果オーライだよ、と考えてしまう)

私は今現在が苦しい時に「過去は変えられる」と考えるようにしてきた。今回は授業で記憶が現時点での過去の再構成だと分かった。だからこれからは、調子がよく上手くいっている時は過去を出来るだけ正しく振り返るために「過去は変わってしまう」と考えるようにしたい。